検索意図の3つの種類とその特徴
ユーザーの検索意図は、大きく分けていくつかの種類(タイプ)に分類できます。検索クエリ(検索語句)の持つ意図を理解するために、まず代表的な検索意図の種類とその特徴を押さえておきましょう。一般的には以下の3つが主要なタイプとされています(場合によっては4つに細分化する考え方もありますが、それについても後述します)。
- 情報型(Informational) – ユーザーが「何かを知りたい」「疑問を解決したい」と考えて検索するタイプです。具体的には情報収集や学習が目的の検索意図で、クエリには「とは」「方法」「使い方」「例」などが含まれます。例:
「SEOとは」
、「ネクタイ 結び方」
、「東京 観光 名所」
など。情報型の検索ではユーザーは主に知識やノウハウを求めているため、網羅的で分かりやすい解説コンテンツが求められます。 - 案内型(Navigational) – 特定のウェブサイトやブランド、コンテンツにたどり着くこと自体が目的の検索です。ユーザーは既に目的のサイトやページを念頭に置いており、その場所へナビゲートしてもらうために検索します。クエリ例:
「Twitter ログイン」
、「Amazon」
、「〇〇 公式サイト」
など。案内型ではユーザーは目当てのサイト名やサービス名を直接入力することも多く、検索結果には公式サイトや関連サイトへのリンクが上位表示されます。企業にとっては、自社名や商品名で検索された際に公式情報へスムーズに誘導できるよう、メタディスクリプションやサイト構造を整えておくことが重要です。 - 取引型(Transactional) – ユーザーが「何かをしたい」「アクションを起こしたい」という意図を持つ検索です。多くの場合、購入・申し込み・ダウンロードなど具体的な行動が目的となっています。クエリには「購入」「注文」「予約」「ダウンロード」などが含まれる傾向があります。例:
「スマホケース 通販」
、「○○ レシピ ダウンロード」
、「△△ レストラン 予約」
など。取引型の検索では、ユーザーはすでに行動を起こす前提で情報を探しているため、商品の詳細ページや申込ページなどコンバージョン直結型のコンテンツが上位に表示されやすくなります。企業側としては、該当ページでユーザーが迷わず行動に移れるようUXを最適化することが重要です。
近年では、上記の取引型をさらに細分化し、商用調査型(Commercial Investigation)を独立させるケースや、検索クエリを4つのタイプ(Doクエリ・Knowクエリ・Goクエリ・Buyクエリ)に分類する考え方もあります。例えばGoogleの公式見解では、「Know(知りたい)」「Do(やりたい)」「Website/Go(行きたい)」「Visit-in-Person(現地に行きたい)」といった分類が使用されています。また、Doクエリの中でも購入意図の強いものをBuyクエリとして区別することもあります。基本的な考え方は3分類と同様ですが、Buyクエリ(「○○ 購入」「○○ 値段」など)はより購買直結の意図がある点で注目すべきです。

どの検索意図にフォーカスすべきか?目的別の最適戦略
どの検索意図にフォーカスすべきか? それは企業の目的やページの種類によって異なります。一般に、コンテンツマーケティングでは情報型の検索意図に対応する記事コンテンツに力を入れるケースが多いです。ユーザーの疑問に答える形で自社サイトに呼び込み、信頼関係を構築した上で製品・サービスの提案につなげるためです。一方で、ECサイトやサービスサイトでは取引型の検索に対する最適化(商品ページのSEOやランディングページ最適化)が直接CVRに影響します。また、自社名やブランド名で検索される案内型クエリに対して公式情報がしっかり上位に出るようにすることも基本中の基本です。
実際の施策としては、情報提供が目的のブログ記事では情報型キーワードを、販売ページでは取引型キーワードを狙うなど、ページの役割ごとに適した検索意図にフォーカスすると良いでしょう。ただし、どのフェーズのユーザーも最終的には顧客になり得ます。情報収集段階のユーザーにも価値あるコンテンツを提供して関係性を築き、購買意欲が高まったタイミングでスムーズに自社サービスへ誘導できれば理想的です。
関連記事
ユーザーの検索意図を徹底解説!SEO効果を最大化する調べ方と活用法に戻る
💡【無料相談】 どの検索意図を重視してコンテンツを作ればよいか分からない、複数の検索意図にどう対応すればいいか迷っている、といった場合はお気軽に当社のプロマーケターにご相談ください。無料相談にて、貴社のビジネスに合ったキーワード戦略・コンテンツ戦略を一緒に考え、最適なアプローチをご提案いたします。