飲食チェーン人事担当者が知っておくべき「タイミー」「シェアフル」「ショットワークス」徹底比較

記事の内容
短期・単発アルバイト(いわゆる「スキマバイト」)サービスとして近年注目されている「タイミー」「シェアフル」「ショットワークス」の3サービスについて、飲食チェーンの人事担当者の視点からコストとマッチング速度を中心に徹底比較します。人手不足や急な欠員に悩む飲食業界では、必要なタイミングで必要な人材を素早く確保できるこれらのサービスが有力な選択肢です。しかし、それぞれ提供企業も特徴も異なるため、「自社にはどれが合うのか?」と迷われる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、各サービスの基本情報、料金体系、マッチングの速さ、使い勝手の違いを詳しく解説し、実際の成功事例も交えながら比較します。3サービスの違いを正しく理解し、自社に最適なスキマバイトサービスを選ぶための判断材料としてぜひ参考にしてください。
基本情報とサービス概要
まず、「タイミー」「シェアフル」「ショットワークス」各サービスの提供企業や特徴、主な利用シーンについて整理します。
- タイミー(Timee) – 運営会社:株式会社タイミー(2018年サービス開始)。テレビCMでも認知度が高く、登録ワーカー数は600万人超と業界最大級で、企業とワーカーのマッチング率90%以上を誇ります。もともと飲食店向けに始まった経緯もあり、飲食・小売・物流系を中心にオフィスワークやイベントスタッフまで幅広い職種に対応。初心者でもできる簡単作業から有資格の専門職まで求人可能です。全国47都道府県でサービス提供しており、都市部はもちろん地方や郊外でもマッチング実績があります。特に「すぐ働けてすぐお金がもらえる」点が売りで、働き方改革で副業解禁の流れにも乗り成長しています。
- シェアフル – 運営会社:シェアフル株式会社(パーソルホールディングスとランサーズの合弁、2019年開始)。アプリダウンロード数は900万件突破と公称されており、急速にユーザー数を伸ばしています。1日単位の単発バイトから数ヶ月の長期まで対応可能な柔軟性が特徴で、オフィスワーク系(書類作成・データ入力など)に強みを持ちつつ、販売・軽作業・飲食・コンビニなど多様な業種の求人を扱います。特にエクセルやパワポ等のスキルを持つ人材が多く登録しているため、事務系求人が得意分野です。提供エリアは東京・愛知・大阪・福岡など都市圏が中心ですが、全国に拡大中で、未掲載地域でも求人が出れば通知が届く仕組みで機会損失を防いでいます。テーマは「スキマ時間を価値に変える」で、Webから即日1日単位で求人掲載でき、面接や履歴書なしですぐ応募・就業可能なプラットフォームです。
- ショットワークス – 運営会社:株式会社ツナググループHC(旧社名:ツナグ・ソリューションズ、2004年開始)。短期・単発アルバイト専門の老舗求人サイトで、2023年3月時点の累計会員数は290万人超でしたが、その後も成長し現在は登録ユーザー数400万人以上に達しています。倉庫内作業・引っ越し・イベントスタッフ・運送ドライバー・フード系など幅広い職種の求人が掲載されており、特に未経験でも始めやすい軽作業系やイベントスタッフ系が豊富です。会員の約6割は時間に融通が利きやすい大学生・専門学生やフリーターで占められており、高校生も登録可能な点が特徴です。提供エリアは日本全国で、地域を問わず求人掲載可能。複数地域で店舗展開する企業でも、エリアごとに別サービスを使い分ける必要がなく一括利用できる利便性があります。「明日来てほしいスタッフを今日募集できる」がキャッチコピーで、日本最大級の短期バイト専門サイトとして圧倒的な集客力を謳っています。
上記のように、それぞれサービス開始時期や母体企業、ユーザー層に違いがあります。タイミーはベンチャー発の後発サービスながら飲食現場ニーズに寄り添って急成長、シェアフルは大手人材会社とフリーランス支援企業のタッグで幅広い職種をカバー、ショットワークスは長年の実績と全国ネットワーク・学生層の多さが強みと言えるでしょう。

料金体系の比較(登録料・手数料・成功報酬など)
コスト面はサービス選定の重要ポイントです。ここでは各サービスの料金体系(初期費用や手数料、成功報酬の有無)を比較します。
- 初期費用・求人掲載料:3サービスとも初期導入費用ゼロ・求人広告掲載無料です。タイミーはアカウント開設に費用はかからず、求人掲載もし放題。シェアフルも同様で、アカウント登録料や求人掲載料は一切かかりません。ショットワークスも求人原稿を掲載するだけなら無料で、応募者の基本情報(年齢・資格・学歴等)を閲覧する段階までは料金は発生しません。したがって、どのサービスもまずは無料で求人を出せる仕組みになっています。
- マッチング成立時の費用(成功報酬):タイミーとシェアフルは成功報酬型(採用課金)で、実際にワーカーが就業した場合にのみ手数料が発生します。タイミーの場合、採用したワーカーが働いた際に「日給(交通費含む)×30%の紹介手数料+振込手数料220円(月額)」が課金されます。シェアフルも同じく「報酬(交通費含む)の30%」が紹介手数料としてかかり、それ以外の費用はありません。例えば日給1万円(交通費込み)の求人であれば、企業側は1万円をワーカーへの給与として支払い、別途3,000円をサービス手数料(+タイミーなら月220円)として支払うイメージです。両サービスとも完全成功報酬型なので、採用に至らなければ費用は0円でリスクなく掲載できます。
- 利用手数料(ショットワークスの場合):ショットワークスはやや異なるモデルで、閲覧課金型の成功報酬です。求人に応募が来ても、その応募者を採用したい場合に応募者の連絡先(個人情報)を閲覧する際に1人あたり2,500円~の料金が発生します。気になる応募者だけに課金して連絡を取る仕組みで、応募が来ても「不採用」としてお断りする限り費用はかかりません。言い換えれば、「応募者1名あたり○円」の成功報酬となります。実際の金額は2,500円~となっており、地域ごとに異なる基本料や、利用担当者ごとのID発行料などが別途あるため(採用前から一部費用が発生する)、料金体系は他2サービスより複雑です。なおショットワークスには、月額固定プラン(定額で応募者情報見放題)と応募課金プラン(応募者ごと課金)を選べるプランも用意されています。特にコンビニ業界向けサービス「ショットワークスコンビニ」ではこの選択制を採用し、柔軟に料金プランを選べるようにしています。
▶ポイント:コスト比較まとめ
3サービスの料金をまとめると、タイミーとシェアフルは「給与×30%」の成功報酬型、ショットワークスは「応募者1名あたり定額(2,500円~)」の成功報酬型と言えます。タイミーのみ月額220円の振込手数料がありますが微々たる額です。求人掲載や登録料はどれも無料なので、初期コストのハードルはどのサービスも低いです。
導入企業側から見ると、タイミー/シェアフルは実際に就業するまで費用ゼロで使える安心感があります。一方ショットワークスは応募が多数来ても採用したい人だけに課金するため、「不要なコストは一切払わないで済む」という効率性があります。自社の採用ニーズや予算管理の方針に合わせて、成果報酬の発生タイミングや計算方法の違いを考慮するとよいでしょう。

マッチングの速さと採用までのプロセス
次に、求人を掲載してから実際に応募・採用に至るまでのスピード感を比較します。急な欠員補充を必要とする飲食チェーンにとって、マッチングの速さは死活問題です。それぞれのサービスがどのように「早く人を見つける工夫」をしているか見てみましょう。
- タイミー:最短10分マッチング&当日勤務OK – タイミーは面接・選考なしでマッチングが成立する仕組みをとっています。企業側は事前に求めるスキルや経験等の条件を求人票に入力し、ワーカー側も自分の資格・スキル・経験を登録しています。ワーカーが求人に応募すると、タイミーの自動マッチングシステムが双方の条件を照合し、最短10分でマッチングが成立します。つまり企業がいちいち応募者を選考する手間がなく、システム上で条件マッチすれば即採用決定となるわけです。このため応募から採用決定まで驚異的なスピードで進めることができます。求人掲載自体も管理画面から必要事項を入力するだけで1分程度で完了し、当日中でも掲載可能。実際「開店3時間前に欠勤が出たが、タイミーで募集して開店までに店長クラスの人材を確保できた」といったエピソードも紹介されています。タイミーは当日求人・当日勤務にも対応しており、例えば「今日のランチタイムだけ皿洗いをお願いしたい」といったニーズでもマッチング率90%以上で人材確保が可能です。
- シェアフル:即決設定でスピード採用 – シェアフルも基本的に面接なしで採用まで進められる点は共通です。企業側の選考プロセスとして、「応募内容を見て採否決定する」方法と「応募があれば自動採用(即決定)する」方法の2通りがあります。後者の「即決定」を設定しておけば、企業が求める応募条件をすべて満たす求職者から応募が来た場合に自動で採用確定します。この機能を使えば、タイミー同様に応募=即マッチングとなり非常に迅速です。実際、シェアフル公式サイトでも「今日募集して、今日採用。即日求人が出せて即日決まります」とうたっています。一方で「やはり応募者を見極めたい」という場合は、応募リストからプロフィール等を確認し手動で採用可否を判断することもできます。即決にしない場合でも面接という手間がないため、応募があってから採用決定までは社内確認の時間を除けば数時間〜半日程度で完了するケースが多いようです。実際にYahoo知恵袋には「タイミーは即決でありがたいが、ショットワークスとシェアフルは採用決定に時間がかかる」というユーザー投稿も見られ、裏を返せばシェアフルは企業側で選考する分多少タイムラグがあることが伺えます。しかし「即日採用・即日就業」が可能な体制は整っているため、企業側の運用次第でスピード感は調整できるでしょう。
- ショットワークス:豊富な応募者で前日・当日募集にも対応 – ショットワークスは基本的に企業側で応募者を選考(スクリーニング)するスタイルです。他の2サービスのような自動マッチング機能はありませんが、その分応募者数の多さでカバーしています。公式発表によれば、ショットワークスでは求人開始から1~3日前に応募する人が全体の75%を占め、当日応募も含めると直前応募率は83%にも達するといいます。つまり、「明日人が欲しい」という求人でも十分応募が集まる土壌があり、直前・短期間の掲載でも採用につながりやすいのが強みです。実際「明日1日だけ働きたい人が見つかる求人サイト」として運営されており、原稿も24時間365日即時に掲載可能なので、深夜でも思い立った時に求人を出せます。採用フローとしては、応募者の年齢・性別・勤務履歴・通勤時間など基本情報を確認し(これは無料)、「この人を採用したい」と思えば情報を開示(有料)して連絡を取り、面接や打ち合わせを経て採用決定という流れになります。面接を実施するかは企業の判断に委ねられており、プロフィールだけでマッチングを図りミスマッチを防ぐことも可能です。面接なしでも詳細プロフィールで人物像を把握できるため、急ぎの場合は書類選考のみで当日来てもらうことも十分可能でしょう。ショットワークス自体が「リアルタイム掲載システム」であることから、採用スピードは人材広告業界の中でもトップクラスと言えます。
▶ポイント:マッチング速度の違い
総じて、即戦力をいかに素早くマッチングできるかという点で各サービスとも工夫があります。最速なのはタイミーで、完全自動マッチングにより応募後ほぼ待ち時間なくマッチング成立します。シェアフルも企業側が「即決」を選べば同等のスピードが出せますが、人を選びたい場合は多少タイムラグあり。それでも面接無し・履歴書不要なので従来の求人媒体に比べれば圧倒的に早いです。ショットワークスは自動化こそないものの、登録ユーザー数の多さと直前応募の文化によって、前日・当日募集の対応力が高いです。例えば「土日だけピンポイントで人手を増やしたい」という場合、学生・フリーター中心のショットワークスなら前夜の募集でも集まりやすい傾向があります。一方、タイミーやシェアフルは副業社会人なども多く含むため、直前でも応募が来るもののやや計画的に前日までに募集を出すケースが多いかもしれません。いずれにせよ、3サービスはいずれも急募ニーズに応えるスピード感を持っています。従来の求人広告では「掲載に1週間、採用まで1ヶ月」かかっていたものが、これらスキマバイトサービスを使えばその日に求人掲載・その日に採用決定・翌日勤務開始といった運用も十分可能です。

企業側の使いやすさ(管理画面・運用負担など)
実際にサービスを導入して運用する際の使い勝手も比較しておきましょう。特にチェーン店の人事担当者にとっては、各店舗でスムーズに活用できるか、管理画面の操作性や労務手続きの負担軽減なども重要です。
- タイミー:1時間単位の募集・相互評価システム – タイミーは求人作成の柔軟性が高く、最短1時間からの極短時間求人も出せます。例えば「開店前の1時間だけ清掃」「ランチピークの2時間だけ洗い場」といった特定時間帯・特定業務のみの募集が可能で、必要な時間にピンポイントで人材を確保できます。管理画面から求人を入力・公開する操作は非常に簡単で、スマートフォンからでも数分で投稿できるUIになっています。応募者との面接や連絡も基本不要(マッチング後に業務連絡は可能)なので、店舗ごとの採用担当者の手間は最小限です。さらにタイミー独自の機能として企業とワーカーの相互評価システムがあります。勤務後にお互い5段階評価やコメントを付け合う仕組みで、企業側は低評価のワーカーを避ける参考にでき、ワーカー側も評価の高い企業求人に応募しやすくなります。この透明性により、真摯に向き合う双方だけがマッチングしやすくなり、結果的に質の高い契約につながっています。また「お気に入り」機能も便利です。一度働いてもらって「またお願いしたい」と思ったワーカーをお気に入り登録しておけば、その人限定で求人を出すことができ、再マッチング時の閲覧手数料も不要になります。さらに気に入った人がいれば長期アルバイトや社員として引き抜き採用することも無料で可能です。これにより、一度スポットで来てもらった人材をそのまま自社スタッフに迎えるといった柔軟な人材確保も実現できます。労務面では、タイミーは就業後に企業が勤務確認を行い、ワーカーへの給与支払いはタイミーが月払いで代行する形を採っています(企業は月次でタイミーへまとめて支払い)。そのため日々の給与計算や当日現金払い等の手間も無く、煩雑さはありません。
- シェアフル:労務管理まで一元化&トライアル雇用制度 – シェアフルの管理画面もWebから利用でき、最短2分で求人投稿が完了する手軽さを謳っています。特徴的なのは、勤怠管理・給与計算・給与振込代行までシェアフル上で一元管理できる点です。求人票を出す際に就業条件の明示(契約書類に相当)もプラットフォーム上で行い、ワーカーの出退勤確認から給与の支払いまでをシェアフル側でサポートします。企業にとって煩雑な労務関連業務をアウトソーシングできるため、短期人材を雇用するハードルが下がるとされています。特に一日限りのアルバイトでも雇用契約書の取り交わしや給与支払いは本来必要ですが、シェアフルではそのあたりをサービス内で完結できる安心感があります。またシェアフルには「トライアル採用」制度というユニークな仕組みがあります。これは短期バイトとして1日実際に働いてもらい、企業と本人双方の合意が得られれば長期雇用に切り替えるという制度です。面接では分からない相性を実際の現場体験で確かめられるメリットがあり、企業にとっては人柄やスキルを見極めてから長期採用できるためミスマッチを減らせます。実際、串カツ田中ホールディングスではこの方法で6ヶ月間で約30名もの長期アルバイト採用に成功し、人手不足が解消されたといいます。しかもシェアフル経由で長期採用しても追加費用は発生しないため、従来の求人媒体より採用コストが大幅に削減できたとのことです。さらにシェアフルにもタイミー同様、一度働いた人を「気に入り登録」して限定求人を出す機能があります。これによりリピーターを確保しやすくなり、教育コストの低減や長期化への誘導が可能です。店舗ごとの導入に関しても、ファミリーマートやすかいらーく(ガスト等)など数百店舗規模で導入実績があるため、本部で管理アカウントを作成し各店舗店長に運用させるなどの体制も整えやすいでしょう。全体として、シェアフルは人材募集から労務管理・長期雇用化までワンストップで行える点で企業の負担軽減に寄与します。
- ショットワークス:複数店舗も一括利用・専門サイトで即戦力確保 – ショットワークスは老舗サービスということもあり、まず最初に利用申込みからアカウント発行まで約2営業日かかる点に注意が必要です。Web上の問い合わせフォームから申し込むと、スタッフがヒアリングの上で最適プランを提案し契約締結(電子契約可)、それから管理画面のIDが発行されるというフローです。一度アカウントが発行されれば、管理画面から365日24時間いつでも求人情報を作成・公開できます。店舗ごとに担当者用のサブIDを発行することも可能ですが、その場合はID数に応じた基本料が発生する仕組みです。そのため小規模チェーンであれば人事担当者が一本化して募集管理するか、あるいは主要エリア担当者だけID発行して運用するなど、運用設計に工夫が必要でしょう。応募者対応については、ショットワークスには「連絡ナビ」という機能があり、開示した応募者とサイト上でメッセージのやり取りができます。面接を省略する場合でもチャット等で業務連絡や質問回答ができるため、コミュニケーションツールとして活用できます。またショットワークス最大の特徴ともいえるのが、業種別に特化した姉妹サイトの存在です。例えばデリバリー専門の「ショットワークスデリバリー」、コンビニ経験者限定の「ショットワークスコンビニ」などがあります。特に「ショットワークスコンビニ」は2021年以降のコンビニ店員経験がある人だけが応募できるサイトで、全国のコンビニで導入が進み利用店舗数7,000店以上を突破しています。応募者全員が即戦力となりうる経験者で、かつ一定の研修を受けたスタッフを店舗側がスカウトして自社のレギュラークルーにすることも追加料金なしで可能なため、慢性的な人手不足に悩むコンビニ各社に重宝されています。このようにショットワークスは募集職種に応じて最適なプラットフォームを使い分けられる強みがあり、ニーズにマッチした人材を見つけやすいです。飲食チェーンで言えば、深夜帯人員が欲しければ夜勤向けの人材プールが厚いショットワークス(本体)を、デリバリー要員が欲しければデリバリー専門サイトを、といった活用も可能です。労務処理に関しては、ショットワークスはあくまで求人媒体の性格が強く、雇用契約や給与支払いは基本的に企業と採用者の間で行います。求人によっては日払い現金手渡しOKの案件も多く(これは企業が対応)、また派遣会社がショットワークスを使ってスタッフ募集するケースもあります。そのため労務手続きは自社で行う前提ですが、逆に言えば自社アルバイトを1日採用した場合と同じ手順なので特別なことは必要ありません。大規模チェーンであれば既存の給与システムに組み込んで処理できるでしょう。

▶ポイント:UI・運用面の違い
- 導入ハードル:タイミーとシェアフルはWeb上で必要情報を登録すればすぐに利用開始でき、初回から即求人掲載が可能です。ショットワークスは申込みから利用開始まで数日必要ですが、その後は365日体制で使えます。
- 求人作成の柔軟性:タイミーは最短1時間単位での募集に対応し、シェアフルは最長2ヶ月先まで必須勤務日を設定した複数日求人も可能。ショットワークスは1日~90日以内の短期求人に対応。自社のシフト穴の状況に合わせ、1時間刻みから数ヶ月規模まで融通が利くのはタイミー・シェアフル、長めの短期(1~3ヶ月)も視野ならショットワークスが得意です。
- 再利用・長期化:タイミーはお気に入り登録&引き抜き自由、シェアフルもお気に入り求人&トライアル採用で長期雇用に繋げやすい仕組み。ショットワークスもレギュラー機能といって一度就業した人が再応募してきた場合に無料で個人情報を閲覧できる機能があり(閲覧料不要)、気に入った人を指名して呼びやすくなっています。その人を自社アルバイトに正式採用することも当然可能で、特にショットワークスコンビニではレギュラースタッフへのスカウトが追加料金なしと明言されています。
- 労務管理の負担:シェアフルとタイミーは給与計算・支払代行あり(タイミーもワーカーへの振込まで実施、振込手数料220円に現れている)ため、一日限りの雇用でも事務処理が簡略化されます。ショットワークスは直接雇用前提なので、社内で給与支払いや源泉徴収など対応する必要があります。ただしその分雇用関係が直接結ばれるため、社会保険適用の判断や労災管理など社内ルールに沿って運用できる利点もあります。
以上のように、UI/UXや管理面ではタイミー・シェアフルは最新サービスらしい手軽さと機能充実が目立ちます。ショットワークスも古いとはいえ年々システム改善されており、特に大人数の応募を効率良く捌けるよう設計されています。チェーン全店への展開についても、タイミー・シェアフルは多店舗導入事例が増えており(例えばシェアフルは串カツ田中全店、ファミリーマート多数店舗で運用)、ショットワークスもコンビニ7000店導入の実績があります。自社の運用体制(各店長に任せるか本部集中管理か)に合わせて、ID発行の仕組みや支払いフローなどを確認するとよいでしょう。
飲食業界における具体的な成功事例
実際に飲食チェーンや店舗がこれらスキマバイトサービスを導入して成果を上げている事例を紹介します。現場での活用イメージを掴む参考にしてください。
- 串カツ田中ホールディングス(串カツ田中チェーン)×シェアフル: 串カツ田中は全国300店舗以上を展開する居酒屋チェーンですが、店舗ごとのアルバイト採用において従来の求人媒体だけでは限界を感じていました。シェアフル導入後、従来は採用に1ヶ月かかっていたところをその日に求人掲載・即日勤務体験→長期雇用というスキームで大幅に短縮。初月から3名、半年で約30名の長期アルバイトを確保することに成功しました。特に東京都内の採用難地域でも人材確保でき、「長期採用の新たな手法として非常に優秀」と評価しています。また求人掲載そのものに費用がかからず、長期雇用に切り替えても追加コストが発生しないため、求人広告費を大幅削減(ある店舗では80万円コストカット)する効果も出ています。シェアフルから来た短期バイトを店側で積極的に口説き、学生や20代の有能な人材を正規スタッフにできたことで若手比率が上がり、ミスマッチも減少したとのことです。
- 牧のうどん(福岡発うどんチェーン)×タイミー: 老舗うどん店「牧のうどん」では、人手不足解消とサービス向上のためタイミーを導入しました。結果、タイミー経由で短期バイトに来た人から15名を正規雇用(長期アルバイト)することに成功。ピーク時の人手不足が解消したことで店舗の回転率が上がり売上にも貢献、既存従業員にも心の余裕が生まれサービス向上につながったといいます。タイミーの強みである飲食店経験者の豊富さが奏功し、経験者を即戦力として取り込めたことが大きいようです。また正規雇用への切り替え費用も不要なため、人材紹介会社等に比べ極めて低コストで人材確保ができています。
- 居酒屋チェーン(某店)×タイミー: 別の事例では、当日キャンセルによる開店前の緊急募集で店長クラスの経験者を確保し、その人が売上アップに貢献したというケースもあります。タイミーは特に飲食店経験者が豊富(サービス開始当初、飲食特化でスタートした経緯)で、レビュー機能により信頼できる人材を見極めやすい点が現場から評価されています。導入社数も2019年時点で2000社を超え、いきなりステーキ等の大手チェーンでの複数店舗導入も始まっています。現在は飲食以外にも物流業界などにも広がっていますが、導入企業の多くが飲食店という状況が続いており、まさに飲食業界で支持されているサービスと言えます。
- コンビニエンスストア(複数社)×ショットワークス: 飲食チェーンとは少し異なりますが、小売業であるコンビニ業界の成功例としてショットワークスコンビニがあります。セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン各社のフランチャイズ店舗が導入し、2023年9月時点で累計7,000店以上が利用。例えばセブン-イレブンではショットワークスコンビニ経由で「1日だけのヘルプスタッフ」を募集し、全員が他店での勤務経験者なので最小限の引き継ぎで業務についてもらえています。また気に入ったスタッフは常連ヘルプ要員としてキープし、最終的に自店舗のアルバイトに誘うケースも多いようです。追加料金なしでスカウトできるため、短期⇒長期の移行も盛んです。飲食チェーンでも、例えば全国展開するファストフード店がエリア内でヘルプを融通しあうような場面で、このような経験者ネットワークが活用できれば大きな力となるでしょう。
このように、各サービスとも飲食業界での成功事例が多数出てきています。特に「短期バイトから長期戦力へ繋げた」「採用コストを従来比○割削減した」「欠員の穴埋めで売上機会損失を防いだ」といった効果が報告されています。自社の課題(長期人材の確保なのか、一時的な欠員補充なのか)に応じて、事例を参考にしてみてください。

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主要項目の比較一覧表
最後に、ここまで解説してきた各項目の違いを一覧表にまとめます。それぞれの特徴がひと目で分かるよう、重要ポイントを整理しました。
比較項目 | タイミー | シェアフル | ショットワークス |
---|---|---|---|
運営会社(開始時期) | (株)タイミー(2018年~) ※ベンチャー発、CM展開あり | シェアフル(株)(2019年~) ※パーソル×ランサーズのJV | (株)ツナググループHC(2004年~) ※求人業界の老舗 |
登録ユーザー数 | 約600万人以上 (全国47都道府県対応) | アプリDL数900万件 (主要都市中心に全国拡大中) | 登録者数400万人以上 (全国・地域問わず募集可) |
主な得意職種・業界 | 飲食・小売・物流中心に幅広い ※飲食未経験でもOK求人多数 | オフィスワーク系・事務作業に強み ※販売・軽作業・飲食も対応 | 倉庫内作業・イベント等未経験OK職種多数 ※学生・フリーター6割、高校生可 |
料金体系 | 完全成功報酬型 (就業した日給の30%+¥220/月) ※登録・掲載無料 | 完全成功報酬型 (就業した報酬の30%) ※登録・掲載無料 | 閲覧課金型成功報酬 (応募者1人につき¥2,500~) ※登録・掲載無料(基本料あり) |
マッチング速度 | 最短10分で自動マッチング成立 (応募条件事前設定、面接なし) 当日求人・当日勤務も可能 | 応募後即採用「即決定」設定あり (面接なし、企業が承認すれば即決) 当日募集~採用決定も可能 | 応募多数(直前応募率83%) 企業が選考し連絡先開示→採用 当日~前日募集でも対応可 |
特徴的な機能 | ・1時間からの短時間求人OK ・企業とワーカーの相互評価 ・お気に入り登録でリピート依頼 ・気に入った人は無料で長期雇用化 | ・複数日求人(最大2ヶ月先まで設定可) ・トライアル採用で長期移行支援 ・労務管理一元化(勤怠・給与計算・振込) ・お気に入り限定求人でリピーター確保 | ・高校生も募集可能(18歳未満OK) ・レギュラー機能で再応募者は無料閲覧 ・姉妹サイト多数(コンビニ専用等) ・月額定額プラン選択可(大量採用向け) |
導入実績・事例 | ・導入企業数2000社超(2019時点) ※大手飲食チェーン多数導入(いきなりステーキ等) ・牧のうどん:タイミー経由15名正規雇用、売上25%増 | ・ファミリーマート、すかいらーく等で全店活用 ・串カツ田中:半年で30名長期バイト採用、求人費削減 | ・セブンイレブン等コンビニ7,000店導入 ・短期派遣やイベント会社で長年利用実績多数 ・応募者延べ150万件突破(コンビニ領域) |
※上記表の情報は記事執筆時点の調査によるものです。それぞれ最新の状況は公式サイト等で確認してください。
この表から、3サービスの違いが改めて明確になったかと思います。飲食チェーンであれば、超短時間の突発ニーズに強いタイミー、長期雇用も見据えた活用がしやすいシェアフル、学生フリーター層の動員力が高いショットワークスといった特徴を踏まえ、優先事項に合致するサービスを選ぶのが良いでしょう。
導入フローと問い合わせ先
最後に、実際にこれらのサービスを導入する際の基本的なフローと、スムーズに問い合わせ・導入するためのポイントを解説します。どのサービスも基本的には「利用申込み → アカウント登録 → 求人掲載 → 応募対応 → 勤務・支払い」という流れになりますが、いくつか留意点があります。
1. サービス提供会社への問い合わせ・申込み
まずは各サービスの公式サイトから企業向けお問い合わせもしくは会員登録を行います。タイミーとシェアフルはWeb上で企業情報を入力すればその場で無料アカウント登録が可能です。不明点がある場合は資料ダウンロードや問い合わせフォームから相談できます。ショットワークスは問い合わせフォーム送信後、担当者とのやり取り(電話やメールでのヒアリング)を経て契約手続きとなります。急ぎで使い始めたい場合は、タイミーやシェアフルのように即登録できるサービスがスピーディですが、ショットワークスも事前に連絡しておけば2営業日ほどで利用開始できます。
2. アカウント設定と管理画面ログイン
申込み後、各サービスから企業管理画面へのログイン情報が提供されます。タイミー・シェアフルは自分で登録したメールアドレスと設定パスワードでログインします。ショットワークスは担当者からID・仮パスワードが送られてくるので、受領後ログインしてください。ログインしたら、まずは会社情報や支払い情報の登録、そして求人掲載の準備を行います。飲食チェーンの場合、本部で一括して情報登録し、各店舗ごとに求人を出せるよう勤務地や職種テンプレートを作成しておくと便利です。
3. 求人情報の作成と公開
管理画面から求人原稿を作成します。基本的に入力項目は「勤務日時」「勤務地(店舗)」「業務内容」「報酬(金額と支払方法)」「必要条件(持ち物・経験など)」といった内容です。タイミーでは最低勤務時間1時間~設定できます。シェアフルでは複数日連続勤務の求人も設定可能です。ショットワークスでは雇用形態としてアルバイト・パートだけでなく、人材派遣や業務委託の募集も選べます(ただし正社員募集は不可)。入力ができたら公開ボタンを押せば、タイミー・シェアフルは即座にアプリ上に求人が掲載され募集開始となります。ショットワークスも管理画面で作成した原稿は即時反映されます。募集開始後は応募が来るのを待ちますが、急募の場合は「すぐ働ける方募集中!」など魅力的なタイトルにしたり、適切な報酬設定(例:時給アップや日払い可の明記)をすることで応募率が高まります。
4. 応募者への対応・採用確定
応募が入ったら、各サービスの方針に従って対応します。タイミーの場合は応募=即マッチング成立となるため、基本的に自動で採用確定です(条件不一致の場合は別の人を再マッチング)。シェアフルは「即決定」の場合同様に自動確定、そうでない場合は応募者リストからプロフィールを確認し、採用ボタンを押して決定します。ショットワークスは応募が来たら年齢・性別・経歴などをチェックし、良ければ「プロフィール開示」(=閲覧課金発生)して連絡先を取得します。その後、メッセージ機能や電話等で本人と直接やり取りし、出勤時間や待ち合わせ場所、服装など詳細を伝えて最終的に採用確定とします。なお面接が必要と判断すれば事前面接を設定しても構いませんが、多くの企業では時間節約のため書類選考のみで採否決定しています。採用確定したら応募者には通知が届く(タイミー・シェアフルはアプリ内通知、ショットワークスはメール等)ので、あとは当日を待つ形です。
5. 就業当日の受け入れ
当日は店舗でワーカーを受け入れます。タイミー・シェアフルでは本人確認書類の提示やアプリ上での出勤打刻がある場合がありますが、基本的には事前に連絡された時間に直接来てもらえます。初めて来る人ばかりなので、簡単なオリエンテーションや業務説明は欠かさず行いましょう。ショットワークス経由の場合、事前に連絡先を知っているので個別に細かい指示を送ることも可能です。当日は普通のアルバイトと同様に働いてもらい、終了後、予定の勤務時間通りか確認します。
6. 勤務実績の確認と支払い
勤務終了後、タイミー・シェアフルでは管理画面上で勤怠確認(○時~○時まで働いたか、問題なかったか)を行います。これに基づき各社がワーカーへの給与を算出・支払いします。企業は後日まとめて請求を受け取り、指定口座へ支払う形です(タイミーは月末締め翌月末払い、シェアフルも似たサイクル)。ショットワークスの場合、直接雇用であればその場で日給を現金支給するか、後日給与振込を行います(派遣で利用した場合は派遣会社から請求が来ます)。いずれの場合も、サービス利用料の支払いを忘れないようにしましょう。タイミー・シェアフルは成功報酬分が請求に含まれています。ショットワークスは閲覧課金分などが月単位で請求されます。最後に、タイミーとシェアフルではワーカーへの評価入力も行っておくと良いです。次回以降、質の高い人材を見極めたり自社の信頼度向上につながります。
以上が基本的な導入から運用の流れです。特に難しい作業はなく、通常のアルバイト採用プロセスを大幅に圧縮・オンライン化したイメージです。もし「どのサービスから試すべきか決めかねる」という場合は、各社とも資料請求やオンライン相談に応じていますので、まずは気軽に問い合わせてみるとよいでしょう。

▼問い合わせ・資料請求先:
- タイミー – 公式サイトの「資料ダウンロード」や「お問い合わせ」フォームから。すぐ使いたい場合は「アカウント開設(無料)」ボタンより登録可能。
公式URL: https://business.timee.co.jp/ (タイミー for ビジネス) - シェアフル – 公式サイトに「\2分で完了!無料で求人を掲載する/ご登録はこちら」というボタンがあります。登録前に詳しい説明が欲しければ「資料ダウンロード」から企業向け資料請求も可能。
公式URL: https://sharefull.com/client/ (シェアフル企業向けページ) - ショットワークス – ツナググループのサービス紹介ページから問い合わせフォーム送信→担当者と打合せという流れになります。「資料ダウンロード」のボタンもあるのでまずは資料請求し、その後導入検討の具体的相談をするのがおすすめです。
公式URL: service.tsunagu-grp.jp/shotworks (ショットワークス企業向け案内)
自社の課題にマッチするサービスに目星がついたら、ぜひ早速コンタクトを取ってみましょう。必要なタイミングで、必要な人材を、スピーディーかつ無駄のないコストで採用できるこれら「スキマバイト」サービスを活用し、人手不足の解消と採用業務の効率化に役立ててください。