結婚式で友人がサプライズムービーを用意してくれたら嬉しいもの…そう思われがちですが、実は場合によっては「ありがた迷惑」になってしまうこともあるのをご存知でしょうか。友人からのサプライズムービーに関しては、「された側」「する側」それぞれに気を付けたいマナーや配慮があります。ここでは友人によるサプライズムービーが迷惑にならないためのポイントを解説します。
なぜ友人のサプライズが迷惑だと言われるのか?
好意で作ったサプライズムービーでも、新郎新婦によっては迷惑に感じてしまうケースがあります。主な理由は次のとおりです。
- 進行スケジュールの乱れ:結婚式・披露宴の進行は新郎新婦がプランナーと何度も打ち合わせて練った大切なプログラムです。それを事前相談なしに勝手に追加すると、披露宴全体の流れが乱れて時間のロスにつながりかねません。実際、「予定していた演出時間を削らざるを得なかった」という新婦の声もあります。
- 内容によるトラブル:サプライズムービーの内容次第では、本人の許可なくプライベートな写真や情報が公開されてしまいプライバシー侵害になる可能性があります。たとえば新郎新婦が恥ずかしがる子供時代の写真や、周囲が知らなかったエピソードを勝手に披露すると、本人が困惑してしまうかもしれません。
- ゲストへの配慮不足:友人たちは内輪のInsideネタで盛り上がっても、他のゲストから見ると「何だか取り残された…」と感じる恐れがあります。特に年配の方々や職場関係のゲストには理解しにくい内容の場合、退屈させてしまう可能性も否めません。
実例として、ある新婦の方は「友人ゲストからのサプライズで他の演出時間を削ることになり、正直迷惑でした。気持ちはありがたいけれど、サプライズって結局自己満足では?と思ってしまった」と感じたそうです。また別のケースでは、サプライズのために使う楽器のレンタル費用を新郎新婦側が負担することになり困惑した、というエピソードもあります。このように、サプライズする側の自己満足で終わってしまう危険があることも覚えておきましょう。

友人のサプライズムービーを成功させるための心得
では、友人がサプライズムービーを用意する場合に気を付けるべきポイントを整理してみます。せっかくのお祝いアイデアを「迷惑」ではなく「嬉しい!」と思ってもらうために、以下の心得を参考にしてください。
- 事前にそれとなく意向を探る:本当のサプライズにしたい気持ちはわかりますが、新郎新婦によっては「披露宴では余興無しでゆっくり進行したい」と考えている場合もあります。当日のプランナーに「サプライズの提案があったら契約者(新郎新婦)に伝える」という方針の式場もあるほどです。可能であれば、共通の友人などを介して「サプライズ映像とかあったらどう思うかな?」と新郎新婦の意向を事前にリサーチできると安心です。
- プランナーに必ず相談する:サプライズムービーを準備する段階で、式場スタッフやプランナーに企画内容と上映時間を伝えておきましょう。プランナーは当日のタイムテーブルを把握していますので、最適なタイミングを一緒に考えてくれますし、必要なら新郎新婦へ事前打診してくれることもあります。内緒にしたい場合でも「◯◯分程度の映像を〇〇の後に流したい」と進行担当に共有し、当日の進行を妨げない調整は必須です。
- 長さは短め・誰でも楽しめる内容に:映像の長さは5分以内に収めましょう。長過ぎるとゲストの集中力が切れ、主役である新郎新婦にも負担をかけます。内容も、できるだけ幅広いゲストが楽しめるものにします。新郎新婦との思い出話だけでなく、写真やメッセージにユーモアを織り交ぜ「会場全体」が笑顔になれる演出を心がけると良いでしょう。もちろん下品なネタや本人が触れてほしくない話題は厳禁です。
- 他の余興や演出とのバランス:もし他にも余興やサプライズが予定されているなら、演出が立て続けにならないように配慮します。一つひとつのサプライズに余韻を持たせた方が感動も伝わりますし、詰め込みすぎは避けた方が無難です。当日のプログラム全体を俯瞰し、「ここで映像を差し込んだら流れがスムーズか?」という視点で調整しましょう。無理に披露宴中にこだわらず、もし時間が厳しければ二次会で上映する選択肢もあります。
- 負担を分散し、周囲に協力を仰ぐ:あなた一人で抱え込むと大変なので、他の友人にも協力をお願いしましょう。メッセージ動画を集める場合は早めに依頼し、期限を設定しておくと直前になって慌てずに済みます。「みんなで新郎新婦を驚かせよう!」というチームワークで準備すると、当日も一体感が生まれるでしょう。
以上を守れば、友人発のサプライズムービーもきっと喜んでもらえる演出になります。ポイントは「新郎新婦とゲスト全員への心配り」です。あなたの真心が伝われば、サプライズはきっと成功するはずですよ。
もし「それでもやっぱり不安…」という場合は、メイン記事『結婚式サプライズムービーが「迷惑」?と言われる背景』にてサプライズ演出が迷惑になってしまう理由と対策を確認してみてください。新郎新婦ご本人の立場で「サプライズしてほしくない」と思うケースも紹介しています。また、新郎から新婦へのサプライズについては次の記事で具体的なアイデアを紹介していますので、併せて参考にしてくださいね。