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レポートの活用方法

レポートの活用方法

記事の内容

Googleアナリティクスのレポート画面を使いこなそう! このページでは、特に活用頻度の高い「行動レポート」と「コンバージョンレポート」に注目し、その見方と使い方を解説します。日々のサイト分析やマーケティング施策の評価に直結するレポートなので、ポイントを押さえて効率的に活用しましょう。

ポイントを押さえて効率的に活用する

行動レポートの使い方

行動レポートは、ユーザーがサイト内で「どんなコンテンツを閲覧し、どう行動したか」に焦点を当てたレポート群です。アクセス数など外部からの流入よりも、サイト内でのユーザー行動を分析するのが目的で、サイト改善に役立つ情報が得られます。

行動レポートには主に次のようなメニューがあります。

  • サイトコンテンツ: サイト内の各ページの閲覧データを一覧できます。「すべてのページ」ではページごとのPV数や平均滞在時間、直帰率、離脱率などが確認可能です。どのページがよく見られているか、逆にあまり見られていないページはどこかが一目瞭然です。たとえばトップ10のページを見れば、ユーザーの関心が高いコンテンツが把握できますし、直帰率や離脱率が高いページを洗い出せば改善対象の候補になります。
    • 使い方のコツ: ページURLだけではどのコンテンツか分かりにくい場合は、プライマリディメンションを「ページタイトル」に切り替えると分かりやすいです。また、「ランディングページ」レポートに切り替えればサイト訪問の入口になったページのランキングが出ます。入口ページの直帰率などを確認し、最初の印象を良くする施策検討に役立てましょう。
  • 行動フロー: ユーザーがサイト内で辿った経路を可視化したフローチャートです。左から順に「ランディングページ -> 次のページ ->…-> 離脱ページ」といった流れが太い線で示されます。これを見ると、典型的なユーザーの動き(たとえばトップページから製品一覧に進み、詳細ページを見て離脱、など)が把握できます。もし多くのユーザーがある特定のページから先に進まず離脱しているなら、そのページがボトルネックの可能性があります。逆にスムーズに次ページに進んでいるならユーザーナビゲーションがうまく機能していると言えるでしょう。
    • 使い方のコツ: 行動フロー上のノードをクリックすると、その部分に絞った詳細を見たり、そのグループを強調/非表示にしたりできます。自社サイトでユーザーが期待通りの導線を進んでいるか検証したいときに便利です。例えばECサイトで「商品ページ -> カート -> 購入完了」と進んで欲しい場合、行動フローでそのパターンがどれくらいの太さ(人数)になっているか確認してみましょう。
  • サイト速度やサイト内検索: 行動メニュー内には他にも「サイト速度」レポート(ページの読み込み速度や推定離脱影響など)や「サイト内検索」レポート(サイト内検索キーワードや検索後の行動)が含まれます。これらも非常に有用です。例えばサイト速度レポートで表示が遅いページが分かれば改善すべきですし、サイト内検索レポートで頻出する検索ワードはユーザーが探している情報なのでコンテンツ充実のヒントになります。

行動レポート活用のポイント

行動レポートはサイト運営者にとってサイトの健康診断のような役割を果たします。定期的にチェックして、以下のような問いを立ててみましょう。

  • よく見られているページは最新の情報になっているか?そのページで伝えたいことは明確か?
  • 直帰率が高すぎるページはないか?そのページのコンテンツや導線に問題はないか?
  • ランディングページから期待する導線(例えば問い合わせページへの誘導)は機能しているか?
  • サイト内検索されるキーワードでコンテンツが不足していないか?

これらを点検し、気づいたことがあれば改善施策を立案します。例えば直帰率の高い主要ランディングページがあれば、文章やデザインを見直してみる。サイト内検索で「料金」「価格」とよく検索されているのに料金ページへの導線が分かりにくいならナビゲーションを改善する等です。行動レポートはユーザー視点でサイトを見るためのヒントが満載なので、ぜひ活用してください。

ヒントが満載

コンバージョンレポートの使い方

コンバージョンレポートは、設定した目標(ゴール)がどの程度達成されたか、そのプロセスや要因を分析するためのレポート群です。マーケティング施策の成果を測る上で最も重要なレポートと言えます。

コンバージョンレポートには主に次のような項目があります(※UAの場合を想定していますが、GA4でも似た概念があります)。

  • 目標概要: 設定された各目標について、期間内のコンバージョン数とコンバージョン率を表示します。全目標を合計したサイト全体のコンバージョン数もここで確認できます。コンバージョン率はサイト全体のセッションに対する目標達成割合で、「サイト全体で何%の訪問が目標達成に至ったか」を示します。この画面で全体傾向を把握しましょう。「先月より問い合わせ数が増えた/減った」など一目で分かります。
  • 目標別/目標URL: 個々の目標について詳細を見ることもできます。例えば「問い合わせ完了」目標を選択すると、その完了ページURLごとの達成数や率が出ます。通常は1つのURLに集約されますが、複数の方法で達成できる目標(例:購入完了が複数ドメインまたぎ等)ではここが役立ちます。シンプルな目標ならあまり使う機会は多くないかもしれません。
  • 逆目標パス: ユーザーが目標達成(コンバージョン)に至る前に、直前にどのページを見ていたか、そのさらに前は…と遡って経路を表示します。例えば「お問い合わせ完了」の逆目標パスを見れば、「お問い合わせフォームページ -> 商品詳細ページ -> トップページ」のように、遡りの経路トップ3がわかります。典型的なコンバージョン経路を知ることで、ユーザーが問い合わせに至るまでにどの情報を見ているかが推測できます。この経路上にあるページは、コンバージョン促進に貢献している重要ページと言えるでしょう。
  • コンバージョン経路(マルチチャネル): コンバージョンに至った流入チャネルの組み合わせを分析するレポートです。「マルチチャネル > コンバージョン経路」を開くと、例えば「(Direct) > Organic Search」「Organic Search > Organic Search」「Referral > Direct > Direct」など、ユーザーがコンバージョンに到達するまでに経由したチャネルのパターンが集計されています。これを見ると、単一訪問だけでなく複数回訪問を経てコンバージョンしているケースが多いことがわかったり、どのチャネルの組み合わせが多いか(例:最初は検索で訪れて後日ブックマークから直接訪問してCV、など)が分かります。特に高単価商材など検討期間が長いビジネスでは、マルチタッチの経路を把握するのに有用です。
    • また、同じメニュー内の「参照元/メディア別の貢献度」では、各チャネルがコンバージョンにどれだけ関与したかを見ることができます。例えば「オーガニック検索が50件のコンバージョンに最終タッチで関与、うち20件はアシスト(途中経由)として関与」といった具合です。コンバージョンは最後の触点だけでなく途中の触点も重要なので、アシストが多いチャネルも評価してあげる必要があります。
  • eコマース関連(※ECサイトの場合): ECサイトではさらに詳細なレポート(売上や購買行動分析など)が利用できますが、ここでは割愛します。基本は目標と同じ考え方です。

コンバージョンレポート活用のポイント

コンバージョンレポートはマーケティングの成果を定量的に示すものです。定期的に確認し、次の戦略に繋げましょう。

  • 施策の効果測定: 例えば新しい広告キャンペーンを始めたら、その期間のコンバージョン数やCVRの推移を目標概要でチェックします。増減があればキャンペーンの効果を示す1つのエビデンスになります(他要因もあるので要検討ですが)。コンバージョン数の増加こそ最大のKPIなので、最重視すべき数字です。
  • ボトルネック発見: 逆目標パスやコンバージョン経路から、コンバージョンまでにユーザーが辿る典型パターンを把握できます。それと比較して、コンバージョンに至らなかった人達はどこで離脱しているかを行動レポート等で突き止めることで、改善箇所が見えてきます。例えば多くのユーザーは商品ページ→問い合わせページと進むのに、商品ページから問い合わせに行かず離脱する人が多いなら商品ページに問い合わせ導線を追加するといった具合です。
  • チャネル評価と予算配分: マルチチャネルの分析によって、コンバージョンに強いチャネル・弱いチャネルが見えてきます。一見コンバージョンが少なく見えるチャネルでも、アシスト寄与が高ければ認知や検討段階で重要な役割を果たしています。このデータを基に、広告予算配分やSEO/コンテンツ施策のリソース配分を最適化できます。例えば「SNS経由は直接CVは少ないが必ず一度経由しているケースが多い」とわかれば、SNS運用にも注力すべきでしょう。

コンバージョンレポートは経営層へのレポーティング資料にも直結する重要データです。正確に把握し、説明できるレベルまで理解を深めておくことをおすすめします。

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