結婚式のクライマックスといえば、「花嫁の手紙」のシーンですよね。新婦が両親へあてた感謝の手紙を読み上げる姿に、会場中が涙する感動的な瞬間です。しかし近年、この伝統的な演出に代わる新しい形として注目を集めているのが「レタームービー」です。普段は伝えきれない想いを映像に乗せて届けるこの方法は、今や多くの花嫁が選ぶ人気演出となっています。
レタームービーとは?新しい手紙のスタイル
レタームービー(花嫁の手紙ムービーとも呼ばれます)とは、花嫁から両親への感謝の気持ちを、メッセージ文章と思い出の写真を組み合わせて一本の動画にしたものです。新婦自身が人前で手紙を読む代わりに、スクリーンに映し出された映像で想いを伝える演出になります。幼い頃からの家族との写真やエピソードを盛り込み、文字テロップで「ありがとう」の気持ちを綴っていくため、両親に向けた映像のお手紙とも言えます。
通常の花嫁の手紙では花嫁がマイクの前で朗読しますが、レタームービーでは花嫁が壇上で読む必要がありません。映像と音楽の力でメッセージを届けるので、新婦はゲスト席から両親の反応をじっくり見ることができます。また、使用するBGM(音楽)にもこだわって、歌詞やメロディーで感謝の気持ちを後押しできるのも特徴です。例えば両親の好きな曲や、感謝を伝える歌詞の曲を背景に流せば、より一層心に響く演出になります。

なぜレタームービーが選ばれるのか?そのメリット
レタームービーが人気急上昇中の理由には、いくつかのメリットがあります。
- 緊張や涙の心配がいらない:大勢のゲストの前で手紙を読むのはとても緊張しますし、涙で声が詰まってしまう不安もありますよね。レタームービーなら映像が代わりに語ってくれるので、花嫁は安心してその瞬間を迎えられます。「泣いて読めなくなったらどうしよう…」と心配なシャイな新婦さんでも、レタームービーならリラックスして結婚式を楽しめるでしょう。
- サプライズ効果と演出力:披露宴の終盤、暗転すると「いよいよ手紙だな」とゲストは思うものです。その予想を裏切って突然スクリーンにムービーが流れ始めたら、会場は驚きと感動に包まれます。定番の朗読ではなく意外性のある演出になるため、「ありきたりは嫌」というカップルにもピッタリです。映像ならではの効果で、言葉と写真が融合し感動が倍増します。
- 思い出が形に残る:朗読した手紙は後で現物を渡すこともできますが、レタームービーの場合DVDやデータとして残せるのが大きな利点です。両親へのプレゼントとして結婚式後に手渡せば、「二人からの感謝の映像」という一生の宝物になります。緊張でその場では内容を覚えていなくても、後から何度でも見返せるので、親御さんにとっても嬉しい記念品になるでしょう。
- 自在なアレンジが可能:レタームービーは基本的に花嫁から両親へのメッセージですが、形式にとらわれずアレンジできます。例えば新郎からご両親へのお礼の言葉を盛り込んだり、新婦だけでなく新郎新婦二人で連名のメッセージにすることも可能です。また、育ててくれた両親だけでなく、これから家族になる新郎のご両親へ「これからよろしくお願いします」を伝えるパートを入れるケースもあります。届けたい相手に合わせて内容をカスタマイズできる柔軟さも、映像ならではの魅力です。
レタームービーがおすすめなケース
こうしたメリットから、次のような花嫁さんにはレタームービーがおすすめです。
- 人前で手紙を読むのが苦手:恥ずかしがり屋だったり涙もろかったりして、「手紙朗読のプレッシャーに耐えられないかも…」と感じている方。映像に任せれば自分は話さなくて済むので安心です。
- ゲストに強い印象を残したい:結婚式の演出で他とは違う感動を与えたい方。サプライズ性が高く記憶に残るので、「こんな演出初めて見た!」と喜ばれるでしょう。
- 両親へしっかり感謝を伝えたい:当日は緊張で上手く読める自信がない方や、手紙全文を泣かずに読み切るのが不安な方。ムービーなら途中で中断する心配もなく、伝えたいことを漏らさず盛り込めます。両親に確実にメッセージを届けたいなら有効です。
もちろん、生の肉声で読んでこそ伝わる思いもありますが、レタームービーは花嫁の状況や希望に合わせた新しい選択肢です。自分にとってベストな形で感謝を届けるために、このスタイルを検討する花嫁が増えているのです。
感動を演出する工夫いろいろ
レタームービーをより感動的にするための工夫も紹介します。映像ならではの演出で、手紙のシーンをさらに盛り上げましょう。
- 写真の使い方:幼少期から現在までの成長アルバムのように写真を時系列で見せると、両親への長年の感謝が伝わりやすくなります。一方で写真を入れすぎると焦点がぼやけるので、厳選した思い出写真を10~20枚程度使うのがおすすめです。写真一枚一枚にコメントを添え、エピソードを思い出させるとより◎。
- テロップ(文字)の見せ方:文章は長すぎず短すぎず、読みやすいペースで表示しましょう。フォントは大きめではっきり読めるものを選び、背景とのコントラストにも注意します。ご年配のゲストにも優しい表示速度・文字サイズにすることで、誰もが内容を追える親切な映像になります。
- BGM選び:ムービーの雰囲気を決める音楽はとても重要です。感動的なシーンに合う結婚式の定番ソングや、両親への感謝を歌った曲、または歌詞のないピアノ曲など、伝えたい気持ちにフィットする一曲を選びましょう。曲の長さと映像の長さを合わせることも忘れずに。▶︎関連情報:花嫁の手紙ムービーで使いたい感動BGM10選と選び方のポイントも参考にしてみてください。
- 字幕やナレーション:基本は文字テロップで十分ですが、場合によっては本人の肉声を録音してナレーションに使う方法もあります。花嫁が落ち着いた環境で手紙を読んで録音し、その音声を映像に重ねれば、本人の声で想いを伝えつつ当日の緊張は避けられます。ただし映像と音声のバランス調整が難しい面もあるので、無理に入れなくてもOKです。
まとめ:レタームービーで新たな感動を
両親への感謝を伝える方法は一つではありません。レタームービーは花嫁の手紙に代わる新たなスタイルとして、感動をより深めたり、不安を解消したりする選択肢になっています。実際に「映像にして本当に良かった!」という先輩花嫁の声も多く、定番の手紙朗読とはまた違った涙と笑顔が生まれているようです。
あなたらしい伝え方で「ありがとう」を届けることが一番大切です。伝統的な朗読には朗読の良さがありますが、自分や家族にとってベストな方法を選んでみてください。レタームービーという新しい手紙のカタチが、あなたの結婚式をさらに特別な思い出にしてくれるかもしれません。