結婚式オープニングムービーに英語を使う際の注意点とポイントまとめ

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結婚式のオープニングムービーに英語のテキストを入れるととてもおしゃれですが、その一方で気を付けるべきポイントもいくつかあります。誤った英語表現を使ってしまったり、ゲストに伝わらないままになってしまっては残念ですよね。ここでは、オープニングムービーで英語を活用する際に押さえておきたい注意点やコツを総まとめします。英語が苦手な新郎新婦さんも、これらのポイントをチェックしてトラブルなく素敵な演出に仕上げましょう。
1. 英語フレーズの意味とスペルを正しく確認する
基本中の基本ですが、使う英語フレーズの意味や綴り(スペル)が正しいか必ず確認しましょう。誤字脱字や文法ミスがあると、英語が分かるゲストにはすぐ分かってしまいますし、何よりお二人の意図した意味からズレてしまいます。
- スペルミスに注意: 特に危ないのは固有名詞や日付・名前のスペルです。ゲストや会場名などを英語で表記する場合、綴り間違いがないよう何度も見直しましょう。自分たちでは気付きにくいこともあるので、英語に詳しい友人にチェックしてもらったり、インターネットの翻訳ツールでスペルを確認するのも有効です。
- 辞書や信頼できる情報源で確認: ネット上の例文をコピペして使う場合、そのサイトが信頼できるかどうかも注意してください。結婚式用の英語フレーズをまとめているサイトであればほぼ間違いありませんが、中には直訳調で不自然な表現もあります。可能ならネイティブスピーカーや英語堪能な知人に意味を確認してもらうと安心です。
- 意味を理解して使う: 英語のニュアンスは日本語訳だけでは掴みにくい場合があります。例えば “We get married today.” は直訳すると「私たちは今日結婚します」ですが、ネイティブから見るとやや不自然で、普通は “We are getting married today.” と言う方が多いでしょう。日本人向けサイトで紹介されている例でも、厳密には不完全な英語表現が混ざっていることがあります。細かいニュアンスまで気にしすぎる必要はありませんが、「本当にこの表現で合ってるかな?」と疑問に思ったら他の言い回しを調べてみることも大切です。
とにかくスペルミスはゼロを目指すべきです。結婚式当日に誤りに気付いても後の祭りなので、事前チェックは念入りに行いましょう。
2. 長すぎる文章は避けて読みやすく
オープニングムービーに載せる英語テキストは、できるだけ短く簡潔にするのが原則です。一度に長い英文を表示するとゲストが読みきれず、内容が頭に入らない可能性が高くなります。
- 20文字程度を目安に: 一つの画面に表示する英語は20文字程度に抑えるのがおすすめです。これは句読点なしの英語でだいたい5~6単語、もしくは短い一文くらいです。それ以上になる場合は、改行を入れるか、思い切って文章を分割して複数画面にしましょう。実際にムービーを試写してみて、自分たちが声に出して読めるくらいの長さが一つの目安です。
- 要点だけを英語に: 全てを英語で説明しようとすると長文化しがちです。例えば自己紹介なら「名前・趣味・一言メッセージ」程度に情報を絞って、その部分だけ英語にするなど、要点のみに絞る工夫をしましょう。詳細なプロフィールやエピソードは、後のスピーチやプロフィールムービーに任せ、オープニングでは雰囲気づくりに徹するのも一つの手です。
- フォントサイズにも配慮: 長い文章は必然的にフォントサイズを小さくしないと画面に収まらなくなります。小さな文字だと遠方の席のゲストには読めないことも。英語はただでさえ日本語より読慣れていない人が多いので、文字を大きく表示できるくらいの分量に留めるのも読みやすさ向上のポイントです。
ゲストはムービーを「鑑賞」しているのであって、文章をじっくり読むモードではないことを念頭に置きましょう。短いほど伝わりやすいという意識で英文を作成すると、結果的に洗練された内容にもなります。
3. フランクすぎる表現やスラングは避ける
結婚式はフォーマルな場ですので、英語の表現もあまりに砕けすぎたり俗語(スラング)混じりだと品位に欠ける恐れがあります。親しい友人だけのカジュアルなパーティーであれば問題ないかもしれませんが、親族や年配のゲストもいる場合は言葉選びに少し注意しましょう。
- スラングNG: “LOL”(笑)、“OMG”(Oh my Godの略)といったネットスラングや若者言葉は結婚式にはふさわしくありません。英語が分からないゲストでも何となく略語だと気付く場合もあり、「?」を招いてしまいます。また、“gonna”(going to)、“wanna”(want to)のような口語表現もフォーマルでは避けるのが無難です。
- くだけ過ぎに注意: 例えば友人同士なら “Thanks, guys!”(みんなサンキュー!)という表現もありえますが、披露宴の冒頭挨拶でこれだと軽すぎる印象になります。“Thank you, everyone.”(皆さん、ありがとうございます)くらいシンプルで丁寧な言い回しにした方が幅広いゲストに受け入れられるでしょう。言葉尻がフランクすぎないように気を付けてください。
- とはいえ形式ばりすぎも注意: 逆に難解な単語や古臭い言い回しを使いすぎると、今度は伝わりにくくなります。丁寧だけど平易な英語、これが理想です。例えば「心から感謝します」を “We would like to express our heartfelt gratitude.” と書くと非常にフォーマルですが、“Thank you from the bottom of our hearts.” とした方がシンプルで心に届きやすいですよね。このようにバランスを意識しましょう。
要は、結婚式という公の場にふさわしい“上品なカジュアルさ”を目指すことです。年配者や上司にも失礼にならず、かつ自分たちらしい砕けた雰囲気も少しは出す、そのさじ加減が大切です。
4. 句読点(ピリオド)は付けない方が無難
日本の結婚式のマナーとして、文末に句読点(。、.)を付けないという習慣があります。これは「終止符を打つ」ことを連想させ縁起が悪いとされているためです。同様に、英語のピリオド(.)もなるべく避けた方がよいでしょう。
- 無理に付けなくてOK: 本来英文では文の終わりにピリオドが必要ですが、ムービー上の短いフレーズであれば省略しても問題ありません。例えば “Welcome to our wedding reception!” の後にピリオドが無くても、一般の文章と違って誰も不自然に思いません。むしろ結婚式らしい配慮だと捉えられます。
- 付ける場合はデザイン的に工夫: もしピリオドを付けたい場合は、文と離し気味に置いたり色を薄めにするなど目立たせない工夫をしましょう。また、一文のみ表示するときはピリオドを省略し、段落的に複数文並べるときだけ付けるという方法もあります(読みやすさとの兼ね合いで判断)。
- 例外的な記号: 感嘆符(!)やクエスチョンマーク(?)は表現上必要な場合も多く、これらまで気にしだすとキリがありません。句読点が忌み言葉とされるのは終止符に通じる「.」「。」なので、ピリオドを打たないことだけ意識すれば十分でしょう。エクスクラメーションマークなどはデザイン上も使った方がインパクトが出ますし、問題ありません。
細かいマナーですが、日本の結婚式では案外見られているポイントです。特に年配の方ほど気にされることがあるので、「英語でも終わりの句読点はつけない方が縁起が良いらしい」と覚えておくと良いでしょう。
5. 英語がわからないゲストへの配慮も忘れずに
オープニングムービーに英語を入れると、おしゃれな反面「英語が読めないゲストには伝わらないのでは?」という心配も出てきます。実際、ご両親や祖父母世代には英語が苦手な方も多いでしょう。せっかくのメッセージを全員に届けるために、以下のような配慮を検討してみてください。
- 日本語も併記する: 一番確実なのは、英語フレーズに日本語訳を添えることです。例えば英語を大きく表示し、その下に小さめで日本語を付け足す形です。「ようこそ、そしてありがとう!」など短いフレーズであれば、この方法で誰にでも内容が伝わります。ただしデザイン的には少し賑やかになってしまうので、字体や配置に工夫を凝らしましょう(日本語は控えめにする、色を変えて目立ちすぎないようにする等)。
- 英語と日本語を混ぜる: 一つのフレーズ内で英語と日本語を織り交ぜる手もあります。たとえば “Welcome to our wedding reception!” の後にすぐ(披露宴へようこそ!)と括弧書きしたり、“Thank you” の文字の横に「ありがとう」と入れるなどです。画面を分けずに1カットで済むのでテンポが損なわれませんし、理解もしやすいです。
- 重要メッセージは日本語で重ねる: どうしてもデザイン上日本語を入れたくない場合、同じ内容を別途日本語で伝える場面を作りましょう。例えばオープニングムービー内は英語だけにして、ムービー終了後すぐ司会者が「ただ今のお二人からのメッセージは『本日はお越しいただきありがとうございます。どうぞお楽しみください』とのことでした。」と補足するなど。あるいはムービー中に英語だけ表示しておき、後半で新郎新婦がマイクで同じ内容を日本語で挨拶するといった演出でもOKです。
要は、英語が苦手な方を取り残さない工夫が必要だということです。結婚式は幅広い年代の方が集まる場ですので、全員が参加者として楽しめるような配慮をしましょう。ただし、あまり説明的にしすぎるとせっかくのおしゃれ感が薄れるので、そのバランスが重要です。

6. 全体の統一感とテーマに合わせる
英語テキストだけ浮いてしまわないように、ムービー全体の統一感を意識しましょう。日本語部分とのトーン&マナーを揃えることも大切です。
- テーマと矛盾しない英語を: 結婚式にはそれぞれテーマやコンセプトがありますよね(季節感、趣味、カラーなど)。選ぶ英語フレーズもそのテーマに沿ったものにしましょう。例えば和風の式なのに英語だけ洋風すぎる表現だと統一感に欠けますし、カジュアルなガーデン挙式なのに仰々しい英語だとミスマッチです。ムービーのBGMや映像の雰囲気とも調和する表現か、検討してください。
- 他のシーンとのバランス: オープニングムービー以外にもプロフィールムービーやエンドロール等で英語を使うなら、全体で見たときのバランスも考えます。オープニングでは英語多め・プロフィールは日本語中心・エンドロールはゲスト名以外日本語、など全体を通して情報伝達に偏りがないようにすると良いでしょう。英語部分が多すぎてゲストが疲れてしまっては本末転倒です。
- フォントやデザインの統一: 先述のとおり、フォント選びやデザインを結婚式全体で統一すると洗練されます。オープニングムービーの英語テキストも、招待状や席次表に使った書体と合わせたり、テーマカラーに沿った色で表示するなど、他のアイテムとリンクさせると一貫性が出ます。「統一感がある」とゲストに感じさせることが、実は結婚式全体のおしゃれ度アップにつながります。
要するに、英語テキストも結婚式演出の一部としてトータルコーディネートするイメージです。英語だから特別扱いではなく、テーマカラーの一要素、テーマ言語(!?)のような感覚で位置づけると、自然と全体の調和が図れるでしょう。
7. 英文の多用は禁物、使う量にメリハリを
おしゃれだからといって、英語の入れすぎには注意です。一つひとつの言葉が素敵でも、多用しすぎると内容が伝わらなくなったり、かえって印象に残らなくなることもあります。
- 見せ場を作る: 英語フレーズを効果的に使うために、ここぞという箇所に絞って投入しましょう。例えば冒頭のタイトルと最後の一言だけ英語にして、中盤は写真だけにするとか。重要メッセージを英語にして、それ以外は無理に英語を使わないのも一つのメリハリです。
- 英語だらけにしない: ムービー全編が英語の文章だらけだと、英語に強い興味があるゲスト以外は正直読み飛ばしてしまうでしょう。せっかく頑張って入れたのに流し見されてはもったいないです。英語はエッセンス程度に散りばめるくらいがちょうど良いかもしれません。
- ムービー以外での使いすぎにも注意: 当日の映像演出のみならず、招待状から式場の装飾、小物類まで何でもかんでも英語にしてしまうと、「この二人はやたら英語を多用するな」という印象にもなりかねません。おしゃれと分かりやすさのバランスをとる意味でも、英語を使うアイテムと日本語メインのアイテムを織り交ぜると良いでしょう。
英語演出は量より質です。少ないフレーズでも的確に使えば強い印象を残せますし、内容もちゃんと伝わります。「ここは絶対英語で表現したい!」という部分にエネルギーを注ぎ、それ以外は欲張らないようにしましょう。

まとめ
結婚式オープニングムービーに英語を使う際の注意点とポイントを総合的に解説しました。最後に要点を振り返ります。
- スペルや文法の確認は入念に。誤字脱字は厳禁。
- 英文は短くシンプルに。一度に20文字程度が目安。
- スラングや砕けすぎ注意。フォーマルな場にふさわしい言葉遣いを。
- 句読点(終止符)を避けるのがベター。ピリオドは基本なしでOK。
- 日本語訳や説明でフォローし、英語が苦手なゲストへの配慮を。
- 全体の統一感を意識し、テーマや他演出と調和させる。
- 使いすぎないメリハリをつけて、ここぞという場面で英語を活かす。
以上を踏まえて準備すれば、英語初心者の新郎新婦でも安心してオープニングムービーに英語を取り入れられるはずです。正しく気持ちが伝わり、かつスタイリッシュな映像演出で、ゲストにとっても心地よいひとときを演出しましょう。英語のエッセンスを効かせたオープニングムービーで、結婚式の幕開けをぜひお二人らしく飾ってください。