インフルエンサーマーケティングの始め方

記事の内容
中小企業がインフルエンサーマーケティングを始めるにはどうすればよいでしょうか?ここでは、初心者の方でも分かりやすいよう具体的な手順をステップごとに解説します。準備段階から実施後のフォローまで網羅していますので、自社でインフルエンサー施策に取り組む際のロードマップとしてぜひお役立てください。
インフルエンサーマーケティングを始める6つのステップ
インフルエンサーマーケティングを効果的に進めるために、以下の6つのステップに沿って計画・実行しましょう。
- 目標とKPIを設定する: まず最初にキャンペーンの目標を明確にします。例として、「Instagramのフォロワーを1ヶ月で500人増やす」「新商品の認知度を○%向上させる」「ECサイトへの流入を○人獲得する」など具体的な数値目標を決めます。また、その達成度を測るKPI(重要業績評価指標)も設定します。KPIには、いいね・コメント数、クリック数、クーポン利用数、売上などが考えられます。目標とKPIを明確にすることで、後の効果測定が容易になり、戦略も立てやすくなります。
- ターゲットの明確化とプラットフォーム選定: 次に誰にアプローチするかを定めます。自社の商品・サービスを最も必要としているのはどんな人か、ペルソナ(具体的な顧客像)を設定しましょう。例えば「20代前半の女性でファッションに敏感な層」「地方在住で子育て中の30代母親」など具体化します。ターゲットが定まったら、その層が主に利用しているSNSプラットフォームを選びます。写真映えする商材ならInstagram、若年層向けならTikTok、専門知識を伴うBtoB商材ならTwitter(X)やブログ、YouTubeなど、媒体ごとにユーザー層や特性が異なります。ターゲットとの親和性が高いプラットフォームを選定しましょう。
- インフルエンサーを探して選定する: 目標・ターゲット・媒体が決まったら、実際に起用するインフルエンサー候補をリサーチします。方法としては、SNS上で関連ハッシュタグやキーワードで人気投稿者を探す、インフルエンサーマッチングプラットフォームを利用する、あるいは専門エージェントに相談する等があります。候補のインフルエンサーを見つけたら、フォロワー数だけでなくエンゲージメント率(いいねやコメントの割合)や過去の投稿内容、フォロワーの反応などもチェックしましょう。自社の商品カテゴリーに近いテーマで活動している人だと、フォロワーとの親和性が高く効果的です。インフルエンサーの詳しい選び方は「インフルエンサーの選び方のポイント」で解説していますので併せてご覧ください。
- インフルエンサーにアプローチし契約する: 起用したいインフルエンサーが決まったら、実際にアプローチして依頼します。SNSのDMやプロフィールに記載の連絡先(メール等)からコンタクトを取りましょう。依頼メッセージでは、「商品・サービスの簡単な紹介」「なぜそのインフルエンサーにお願いしたいのか」「依頼したい内容(投稿回数や期間、報酬など)」を明確に伝えます。報酬は現金の他、無料サンプル提供やアフィリエイト報酬型など様々な形態があります。双方合意が取れたら契約となります(個人との直接契約が不安な場合、エージェント経由にすると安心です)。この段階で投稿のスケジュールや守ってほしいガイドライン(例:必ずハッシュタグ#PRを付ける、など)も取り決めておきます。
- キャンペーン内容の企画と準備: インフルエンサーと協力し、投稿するコンテンツの詳細を詰めていきます。商品提供が必要なら事前に送り、十分に試してもらいます。投稿の方向性(レビュー形式にするのか、デモ動画にするのか等)や強調してほしいポイント、掲載してほしいリンクやクーポンコードなどを共有します。ただし、過度に細かく指定しすぎると宣伝感が出てしまうため、基本的な要望を伝えたらあとはインフルエンサーの創意工夫に任せるのがおすすめです。そのほうがフォロワーに響く自然な投稿になりやすいです。必要に応じて投稿前に内容を確認させてもらい、表記ゆれや不適切な表現がないかチェックすると安心です。
- キャンペーン実施・効果測定・フォローアップ: いよいよ投稿実施です。インフルエンサーが約束の日時に投稿したら、自社のSNSでもその投稿にリアクションしたり共有したりして盛り上げましょう。キャンペーン期間中はフォロワーからのコメントにインフルエンサーが返信することもありますが、自社の商品に関する質問が出た場合はインフルエンサーに回答を依頼したり、自社から補足コメントするなど柔軟に対応します。キャンペーン終了後、設定していたKPIに基づき効果測定を行います(SNSインサイトや自社のアクセス解析ツールなどを活用)。目標達成度を評価し、うまくいった点・課題点を整理しましょう。最後に、協力してくれたインフルエンサーにお礼を伝えます。良好な関係を築いておけば、今後また新商品発売時にお願いするといった継続的なコラボレーションも可能になります。
以上がインフルエンサーマーケティングの基本的な流れです。最初は手探りでも、実施して得られたデータや経験をもとに改善を重ねていけば徐々にノウハウが蓄積され成果も向上していくでしょう。

まずは小さく試してみよう
初めてインフルエンサーマーケティングに取り組む場合、いきなり大規模なキャンペーンを仕掛ける必要はありません。まずは小規模なテスト施策として、フォロワー1万人未満のマイクロインフルエンサーに商品を1つ紹介してもらうくらいの形から始めてみるのも良いでしょう。少ないコストで反応を見て、そこから学びを得て次につなげることができます。
また、自社内にSNSに詳しいスタッフがいれば、その人を社内インフルエンサーとして発信してもらう方法もあります。社員自らが情報発信することで、ユーザーとの距離が近づき企業の顔としてブランディングにも寄与します。
重要なのは、まず行動に移してみることです。SNSマーケティングはやってみて初めて分かることも多いため、小さくトライしつつ改善を重ねていきましょう。
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