Webサイト表示速度の測定方法ガイド

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PageSpeed Insightsを使ったページ速度チェック
PageSpeed Insights(以下PSI)はGoogleが提供する無料の速度分析ツールです。ここではPSIを使って自分のサイトの速度を評価する手順を詳しく説明します。
- PSIにアクセス:ウェブブラウザでPageSpeed Insightsにアクセスします。「PageSpeed Insights」のトップページが表示されるので、計測したい自社サイトのURLを入力しましょう。
- 分析の実行:URLを入力したら「分析」ボタンをクリックします。するとPSIが自動的にあなたのページを読み込み、モバイル版とPC版それぞれについて速度スコアを算出します。少し待つと結果ページが表示されます。
- スコアと指標の確認:画面上部にスコア(0~100)が表示され、その下に「良好(緑)」「改善が必要(オレンジ)」「不良(赤)」の評価カテゴリーが色分けされます。
また、以下のような主要指標(Core Web Vitalsを含む)が一覧で表示されます。
- LCP (Largest Contentful Paint):主要コンテンツの表示完了までの時間
- FID (First Input Delay):初回入力遅延(ユーザーが最初に操作してから応答があるまでの時間)
- CLS (Cumulative Layout Shift):レイアウトのずれ(視覚的安定性の指標)
- FCP (First Contentful Paint):最初のコンテンツの表示時間
- INP (Interaction to Next Paint):インタラクション(操作)後の次のフレームまでの時間
- TTFB (Time to First Byte):最初のバイトが届くまでの時間(サーバー応答速度)
- LCP (Largest Contentful Paint):主要コンテンツの表示完了までの時間
- 各指標について、自サイトの値が「良好 (Good)」「改善が必要 (Needs Improvement)」「不良 (Poor)」のどれに該当するかも色で示されます。例えばLCPが2.5秒以内なら良好ですが、4秒を超えると不良となります。
- 改善項目の確認:ページ下部には「改善できる項目」の一覧が表示されます。
ここにあなたのサイトで読み込みを遅くしている原因が具体的にリストアップされています。例として「適切なサイズの画像を提供する」「未使用のCSSを削除する」などが挙がることがあります。それぞれの項目にはどれくらい表示の遅延に寄与しているか時間(秒)も表示されるため、どの改善策が効果的か判断する参考になります。 - 「合格した監査」の確認:併せて「合格した監査」というセクションもあり、こちらには既にクリアできている項目(問題になっていない項目)が一覧化されています。例えば「画像の圧縮 – 合格」と出ていれば、現状そのサイトでは画像最適化は十分という意味です。合格項目はとりあえず置いておき、「改善できる項目」に赤やオレンジで表示されたものから優先的に対処しましょう。
PSIの結果ページはレポートを他のメンバーと共有したり保存したりもできます。また、「詳細を表示」ボタンを押すと各改善提案の具体的な説明や該当するファイルの一覧が確認できます。英語表記の部分もありますが、内容を把握して改善計画を立てるのに非常に役立つでしょう。
その他の速度計測ツール
PageSpeed Insights以外にも、いくつか役立つ速度チェック手段があります。
- Googleアナリティクス(UA版):ユニバーサルアナリティクスを使っている場合、「行動 > サイトの速度 > 概要」レポートでページ読み込み時間の平均や分布を見ることができました。どのページが特に遅いか、地域別やブラウザ別の速度差なども分析できます。ただし現在主流のGA4ではサイト速度専用のレポートは提供されていません。
- Lighthouse(ライトハウス):Chromeブラウザの開発者ツールに組み込まれている監査機能です。Chromeで自サイトを表示し、DevToolsの「Lighthouse」タブからパフォーマンス診断を実行すると、PageSpeed Insightsに近い指標を得られます。拡張機能やコマンドラインツール版もあり、開発者向けですがより詳細な分析が可能です。
- その他のオンラインツール:例えば「GTmetrix」や「WebPageTest」などの無料サイトも、URLを入れるだけで速度チェックと改善提案をしてくれます。国内向けでは「高速化.com」や「PageSpeed Insights日本語版(非公式)」などもあります。複数のツールを併用すると客観性が増すので、必要に応じて試してみると良いでしょう。

測定結果を改善につなげるには
ツールでページ速度を測定したら、結果に基づいて改善策を実施しましょう。具体的な対策については本記事の本編「Webサイト速度の改善方法」で詳しく解説していますので、まだ読んでいない方はぜひ参照してください。測定と改善はセットで取り組むことで効果が最大化します。
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もし測定結果を見ても「何をどう直せばいいか分からない…」という場合は、専門家に相談するのも一つの方法です。弊社、株式会社シンシアでも無料相談を承っておりますので、サイト速度の診断結果を踏まえた具体的な改善提案が必要であればお気軽にお問い合わせください。適切な測定と的確な改善施策で、あなたのWebサイトを高速でストレスのないものにしていきましょう。