【CVR分析ツールまとめ】業界平均CVRを調べる方法と便利なデータソース

記事の内容
自社や競合のCVRを調査・分析する際に役立つツールやデータソースを紹介します。Google Analyticsなどのアクセス解析ツールから、SimilarWebやStatistaといった外部データソース、さらには業界レポートの探し方まで網羅的に解説します。効率よく正確な業界平均CVR情報を得る方法を知り、自社のマーケティングに活かしましょう。
1. 自社データの確認: Google Analytics
Google Analyticsで自社CVRを確認
まず基本中の基本ですが、自社サイトのCVRを正確に把握することが出発点です。自社のCVRが分からないまま業界平均を調べても意味がありません。Google Analytics(GA)を導入している場合、コンバージョンの設定を行えばダッシュボード上でCVRを確認できます。
- UAの場合: 「目標転換率」や「eコマース転換率」といった指標がCVRに該当します。主要なレポート(概要や目標レポート)で期間平均のCVRが表示されます。
- GA4の場合: 直接「CVR」の表示はありませんが、コンバージョンイベントを定義しておけば「コンバージョン数÷セッション数」で自社で計算可能です。探索機能を使って比率を出すこともできます。
さらにGAでは、流入経路別のCVRやデバイス別CVRも分析可能です。例えば「オーガニック検索から来たユーザーのCVR」「広告経由のCVR」「モバイルユーザーのCVR」など詳細に把握できます。業界平均と比較する際も、できれば類似条件で比較することが重要です。例えば「全体平均2%」と言っても、モバイルだけ見ると1.5%などズレがあります。GAで自社のモバイルCVRを調べ、業界のモバイル平均と比較する、といった分析が理想です。
GAのベンチマーク機能
既に少し触れましたが、GAにはベンチマーク(業界比較)機能が提供されていました。UAの「ユーザー>ベンチマーク」メニューでは、自社が設定した業種・国・トラフィック規模にマッチする他サイト群の平均データを比較表示できます。CVRに直接該当する指標はありませんでしたが、「目標完了率」などで近似の比較が可能でした。
GA4では2025年初現在、明示的なベンチマークレポートは提供されていません。しかし、今後再実装される可能性がありますし、GoogleデータポータルやBigQuery連携などで工夫すれば独自に業界比較をすることも考えられます。
ポイント: GAのベンチマーク機能を利用するには自社データを匿名で共有する設定が必要でした。他社も共有しているデータを使って比較する形になるため、正確性より大まかな傾向把握に向いた機能です。「平均より少し高い/低い」といったざっくりした把握には便利ですが、深追いは禁物でしょう。
2. 外部ツール: SimilarWebで競合サイトを分析
SimilarWebとは
SimilarWebは、自社では取得できない他社サイトのトラフィックデータやユーザー行動を推定提供してくれるツールです。無料版でもサイトの大まかな訪問数や流入元割合、平均ページビュー数、直帰率などが見られるため、競合サイトのパフォーマンスを知るのに役立ちます。
CVR推定にSimilarWebを活用
SimilarWeb単体で「CVR○%」と表示されるわけではありません。しかし工夫次第で競合のCVRをある程度推測できます。方法の一例:
- SimilarWebで競合サイトAの月間訪問数が100万、平均ページ数が5、平均滞在時間が3分、直帰率50%だったとします。
- 競合Aの公表資料やニュース等から「月間購入件数が1万件」などの情報を見つけたとします(難しい場合もありますが、ECなら売上や購入数を発表するケースもあります)。
- この場合、CVRは単純計算で1万件÷100万訪問×100=1%となります。
もちろん推定に過ぎませんが、近い業態・規模の競合が複数あれば同様に推定して比較できます。「競合Aは1%、競合Bは2%くらいかもしれない。自社は0.8%だからもう少し頑張ればA並みにはなれそう」といった定性的な示唆を得られます。
SimilarWeb有料版になると、より精度の高いデータやユーザージャーニー情報が得られるので、競合サイトのコンバージョンファネルを分析する手助けになります。予算に応じて検討しましょう。
注意点: SimilarWebのデータは推定値であり、特に小規模サイトの場合は信頼度が低いです。桁感(数十万 vs 数百万訪問)を見る用途には強いですが、CVRのような数%単位の議論には細心の注意が必要です。あくまで参考程度に留め、自社の改善策を考えるヒントと位置付けてください。

3. 統計プラットフォーム: Statistaで業界平均を探す
Statistaとは
Statista(スタティスタ)は各種統計データを集約・提供するオンラインプラットフォームです。世界中の市場データや調査結果を閲覧でき、多くはグラフや図表で要点がまとまっています。キーワード検索で欲しい統計を探せるため、マーケターにとって貴重な情報源です。
StatistaでCVRデータを検索
StatistaでCVR関連のデータを探すには、例えば「conversion rate industry」や「コンバージョン率 業界 平均 日本」などと入力します。見つかるデータ例は以下の通りです。
- 「平均オンラインショッピングコンバージョン率(国別比較)」といったグローバルデータ。
- 「業界別 EコマースCVR(日本)」のような国内調査。
- 「デバイス別CVR推移」など特定条件の統計。
各データには出典が記載されており、例えばContentSquareのレポートから引用されたグラフが表示されることもあります。無料ユーザーでも図表に記載された数字を読むことはできますが、詳細レポートは有料の場合があります。
Statistaで概要を掴んだら、元の出典にあたることをおすすめします。出典となった企業の公式サイトやプレスリリースにより詳しい説明があったり、関連データが得られることがあるためです。
その他の統計ソース
Statista以外にも、以下のような情報源が役立つでしょう。
- 各種業界白書・市場調査レポート: 富士キメラ総研や野村総研などが出すレポートにWebコンバージョンに関するデータが含まれることがあります。
- マーケティングメディアの調査記事: 例としてHubSpot日本語ブログやMarkeZine等が「業界別の平均コンバージョン率」特集を組むことがあります。そうした二次情報から当たるのも手です。
- 行政機関のデータ: 経産省のEC市場調査報告など、公的機関が出す資料にもコンバージョン率に関連するデータが載る場合があります。
いずれにせよ、信頼できる出典に基づいた数字かどうかを見極め、できれば複数ソースでクロスチェックすると良いでしょう。
4. オンライン検索テクニックで情報収集
特定ツールに頼らずとも、Google検索を駆使して情報収集することも可能です。いくつかテクニックを紹介します。
- キーワード選定: 日本語では「CVR 平均 業界 ○○」や「コンバージョン率 ○○業界」と検索すると、冒頭で紹介したようなマーケティングブログの記事がヒットします。それらに業界平均値の記載があることが多いです。
- 英語情報を探す: 「average conversion rate industry 2023」など英語で検索すると、海外の最新調査やブログ記事が見つかります。英語の方がデータが豊富な場合が多いので、必要に応じ翻訳しながら活用しましょう。
- クエリの工夫: 「filetype:pdf conversion rate report」等と検索すると、調査会社のPDFレポートを直接見つけられることもあります。業種名を入れたり、年号を入れたりして検索するのも有効です。
- 専門フォーラム: Redditのマーケティング板やGrowthHackersなどで「conversion rate average by industry」と質問すると議論が出ていることも。日本語だとQiitaやTeratailは技術寄りですが、Marketingzineの掲示板等あればチェックしてみても良いでしょう。
検索で得た情報は玉石混交ですので、最終的には信頼できるソース(一次情報や実績あるメディア)にあたることを忘れずに。
5. 専門家への相談・依頼
どうしても自分で情報を集めきれない場合や、より具体的な数値目標を知りたい場合は専門家に相談するのも一つの方法です。マーケティングコンサルタントや代理店は、過去のプロジェクトから業界水準の知見を持っていることがあります。
例えば弊社のようなWEBマーケティング支援会社では、クライアント各社の実績データを蓄積しています。「同業種では概ね○%くらいが多いですよ」といったアドバイスが可能ですし、目標設定の支援も行っています。無料相談も受け付けていますので、自分で調べたデータの妥当性チェックも含めて、ぜひ有効活用してください。
CVRの業界平均を調べるには、自社データの把握→外部データとの突合せ→必要なら専門家の力も借りる、という段階的なアプローチが有効です。幸い、Google AnalyticsやSimilarWebといったツールで基本情報はかなり掴めますし、Statistaや各種レポートで平均値も見つかります。それらを総合して「業界平均と自社CVR」のギャップを明らかにし、次のアクション(改善施策立案)につなげましょう。





